NJPW STRONGなう

新日本プロレスのアメリカ大会「NJPW STRONG」メインの感想ブログになります!(゚∀゚)

STRONGの参戦選手たち~その1~

NJPW STRONG」は現時点でエピソード#57まで公開されており、非常に多くの選手がこのマットに参戦しています。

新日本マットでお馴染みの選手もいれば、まだ日本で開催される新日本プロレスの大会に参戦したことのない選手も大勢います。

そんな魅力的な選手たちを筆者の独断と偏見、個人的な好みで適当に紹介していこうと思います。

なお、すでに新日本プロレスにレギュラー参戦している選手の紹介は省かせていただきます。

🔶トム・ローラー

UFCなどでも活躍したアメリカ出身のプロレスラーであり、初代STRONG無差別級チャンピオン。自身がリーダーを務めるユニット「TEAM FILTHY」を結成し、現在の「NJPW STRONG」においては欠かすことの出来ない中心人物の一人。

総合格闘技などで培った確かなテクニックと非常にプロレスIQの高い試合を展開する選手。

🔶JRクレイトス

全日本プロレスにも参戦経験がある大型レスラー。いかつい風貌そのままにリング上で暴れ回る「TEAM FILTHY」に所属するモンスター。同じ大型選手であるブロディ・キング選手との激突は「NJPW STRONG」の見所の一つ。

豪快なパワーファイトだけでなく蹴り技や関節技を使うなど意外に器用な一面も見せる。

🔶ダニー・ライムライト

ロッキー・ロメロの紹介で「NJPW STRONG」マットに参戦した選手。アメリ海兵隊に所属していた経歴を持つ。ロッキー・ロメロを裏切る形で「TEAM FILTHY」に加入し、ユニットのムードメーカーとしての役割も担う。

ジュニアクラスの体格に見合った素早い動きと意外性のあるレスリングスタイルで相手を翻弄する。AEWやMLWにも参戦している。

🔶ウエストコーストレッキングクルー

最近、「TEAM FILTHY」に加入したロイス・アイザックスとジョレル・ネルソンのタッグチーム。非常にオリジナリティの溢れるタッグワークを駆使する。今後の「NJPW STRONG」のタッグ戦線を盛り上げてくれるチームとして期待大。

ロイス・アイザック

試合の7割方は出ずっぱりといわれるくらいにパワフルでエネルギッシュなプロレスを展開する選手。かつて、日本のDDTにも参戦したこともあるとか。

ジョレル・ネルソン

あご髭をたくわえたとても個性的な風貌の選手。巧みなタッグワークと合体攻撃を駆使するまさにタッグ屋という感じの選手。

 

ここまでに紹介した選手たちは全て「TEAM FILTHY」というユニットに所属しています。様々な選手やユニットが混在する「NJPW STRONG」マットにおいて確固とした勢力基盤を作り上げていると言ってもいいでしょう。

リーダーであるトム・ローラー選手が現在の「NJPW STRONG」のメインタイトルであるSTRONG無差別級チャンピオンである点を考えても、このユニットを中心に今後もストーリーが展開されていくと思われます。

 

エピソード57 LA DOJO SHOWCASE 2

このブログの記念すべき第1回目の記事は「LA DOJO SHOWCASE2」

タイトルの通り、新日本プロレスの海外拠点である「LA道場」に属する選手同士の試合のみで構成された大会です。

LA道場は2018年に始動した新日本プロレスの新たな海外拠点で、国内とは一味異なる「才能」が集いつつあり、今後の海外展開にも大きな意味を持つ組織になっています。

そんな彼らの成長具合を見るうえでもとても興味深い大会です。

第一試合:THE DKC vs ケビン・ナイト

THE DKC選手は2018年にアメリカの他団体でキャリアをスタートさせ、「NJPW STRONG」配信初期の頃から参戦。その後、LA道場のコーチである柴田勝頼選手に直訴する形で今年の1月からLA道場入り。

これまでのキャリアを捨ててイチから新日本の道場でプロレスを学ぶという「熱い」気概を持ったレスラーです。

ケビン・ナイト選手は2020年7月にLA道場入り。黒人選手特有の凄まじい身体能力が魅力の選手で、この選手のドロップキックなどの飛び技は一見の価値アリ。

この2人はタッグを組む機会も多く、今回は初のシングル対決!

試合の方ですが、空手をバックボーンに持つTHE DKC選手がそれを活かした打撃や複合関節技などを見せてケビン・ナイト選手を追い込んでいきます。

しかし、この流れを断ち切ったのはケビン・ナイト選手の打点の高いカウンターのドロップキック。解説を務めていた小島聡選手も感嘆の声をあげ、「ドロップキックだけで道場入門を認めた」と柴田選手が語るのも頷けるほどに説得力のある一撃でした。

ドロップキックを顔面に受けて倒れこむTHE DKC選手に対して、ケビン・ナイト選手は間髪入れずにボストンクラブをきめます。THE DKC選手も一度はロープに逃げようとしますが、ケビン・ナイト選手がリング中央に引きずり戻して再び搾り上げ、そのままタップアウト勝ちを収めました。

第二試合:クラーク・コナーズ vs アレックス・コグリン

続いての試合はLA道場の一期生同士の対決。コナーズ選手は以前に開催されたSTRONG版ヤングライオン杯と言える「LION'S BREAK CROWN」の優勝でヤングライオンは卒業済み。コグリン選手は首のケガによる出遅れなどもあり、同期ながら出世争いではコナーズ選手にリードを許してしまっている状況。

この2人ですが、コグリン選手の方が身長は大きいのですが互いの体つきは甲乙付け難し。まるでギリシャ彫刻のようなコグリン選手と丸太みたいな大腿筋を持つコナーズ選手。そんな両者の試合ですから非常に当たりの激しい試合になりました。

「ワイルドライノ(野生の犀)」と称されるほどの突進力が代名詞のクラーク選手のタックルやスピア、筋骨隆々の肉体ながらパワーと柔軟性を併せ持つコグリン選手のスープレックス、そしてLA道場出身者の特徴とも言える凄まじい打撃音の逆水平チョップやエルボーを互いに繰り出し、肉体を削りあうような試合が続きました。

そんな一進一退の攻防の中で試合を決めたのはコナーズ選手。キレのいいパワースラムからの自身のフェイバリットであるトロフィーキルでコグリン選手をマットに叩きつけて3カウントを奪いました。

この試合を見て思ったのは、コナーズ選手、コグリン選手両者が早く日本で試合する姿を見たい!でした。この試合で見せたコナーズ選手の勢いある背面飛びダイビングエルボー、コグリン選手の柔軟なブリッジを活かしたブロックバスターホールドなどはきっと日本でも大きな歓声が上がるのは間違いないでしょう。

早く世界情勢が落ち着くことを願って止みません…。

第三試合:カール・フレドリックス vs 成田蓮

この日のメインを飾ったのは2019年のヤングライオン杯覇者である「アルファウルフ」カール・フレドリックス選手と、日本からLA道場入りを果たしアメリカ武者修行中の成田蓮選手のシングルマッチ

この2人は前述のヤングライオン杯でも対決しており、その時は成田選手がカール選手を倒して白星をもぎ取っています。カール選手としては2年越しのリベンジを果たしたいところ。

また、成田選手もコロナ渦の中でのアメリカ修行の成果を存分に知らしめたいところであり、お互いに必勝を期した対決となりました。

試合自体はバックの取り合いからのオーソドックスな立ち上がりでしたが、その雰囲気も成田選手の殺気溢れる張り手から一変。意地の張り合いとも言える激しい打撃を中心とした戦いへと移行していきます。

そんな攻防で優位に立ったのはパワーと体格に勝るカール選手。柴田選手直伝のキックや鋭いチョップ、エルボーなどを駆使して成田選手に着実にダメージを蓄積させていきます。そんな展開の中で成田選手のカウンターのニールキックが決まったことで形勢は逆転。日本にいた頃から定評のあったスープレックスなどでカール選手を攻め立てていきます。

その後もお互いに技を繰り出しますが、それぞれの大技だけは決めさせない展開の中で試合を決めたのは成田選手でした。

カール選手の頭突きやエルボーの連打で膝を崩しながらも、カウンター気味に放った右の張り手によって動きが止まったカール選手に対してすかさず得意技のフロントスープレックスホールドを発射!

見事に3カウントを奪取してこの日のメインを締めました。

なお、試合後に最近の成田選手が標的としている元WWEスーパースターの肩書を持つフレッド・ロッサー選手が入ってきてマイクアピールを行いましたが、この時の成田選手の対応にはいささか不満が募りました。英語が話せないのは仕方ないにしても、最後の「LA道場をナメんなよ!」のセリフくらいは英語で喋れるように練習しときなさいよ、と思ってしまいました。

やっぱり、言葉によるアピールってのもプロレスの一つの醍醐味であると思いますので、このあたりの対応くらいは身に付けて凱旋帰国して欲しいもんです。

【今回の個人的ベストバウト:THE DKC vs ケビン・ナイト】

今回の個人的なベストバウトは第一試合を挙げます。

確かに試合として見れば互いに粗削りで未熟な部分も多かったのですが、どちらも自分の特徴を活かして試合を組み立てていこうという姿勢が見えて非常に好感が持てました。

特に個人的に面白かったのは、THE DKC選手の一連の空手仕込みの技の数々。

ロープに飛んだ相手へのカウンターの飛び蹴り、膝をついた相手へジャンプしての袈裟斬りチョップ、頸動脈への左右の連続袈裟斬りチョップ、バックブローの要領で叩き込むチョップ、抱え込んだ相手の首筋への連続チョップなど、最近のプロレスではあまり見られない技の組み立てが印象的でした。

コーチの柴田選手の指導なのかも知れませんが、このまま鍛錬を積んでいけばいい意味で異色のレスラーに成長してくれるような期待感がありました。